ねじれ判決、受給者ら戸惑い 京の同和奨学金返済補助制度裁判
平成20年9月2日 9時39分配信 京都新聞 京都府と京都市の同和奨学金返済補助制度をめぐり、大阪高裁が府側を合法、市側を違法とする判決を下した。ともに同様の制度を制定したが、運用の違いから判断が分かれたとみられる。これを受け市は制度の廃止方針を示し、一部受給者に返還を求めるが、府は継続するという。「同じ制度なのにどうして」と返済を求められる受給者からは戸惑いの声も出ている。
旧同和地域の高校生や大学生を対象とした奨学金返済を全額補助する制度として1983年から、市が「自立促進援助金」、府が市以外の市町村地域を対象に「償還対策資金」を導入した。
これに対し、市民団体が「無審査支給は違法」として府市を相手に提訴。2007年9月、市の援助金については「01年度以降の無審査支給は違法」とする判決が確定した。一方、府の償還金には先月29日、合法とする控訴審判決が出た。
補助金の支給対象を府は「(奨学金の)返還を要する者」と規定し、市は「奨学金返還が困難と市長が認めた者」としたが、市は「返還困難」の具体的な基準を定めず一律支給してきたため、制度運用の不備を問われ、府は規定通り運用したため違法性は問われなかった。
市は判決と見直しのための委員会答申を受け、年度内にも補助金制度を廃止、違法とされた01年度以降に新規に援助金を受けた人から奨学金返済を求める見直し方針を決めたが、府は制度を継続する方針。
対応が分かれることになり、府人権啓発推進室は「正しく運用しており、市とは違う。補助金支給を続ける」とする。これに対し市人権推進課は「運用上の問題で反省もし、廃止に向け見直していくが、府への判決で制度廃止までは必要ないと指摘されたのは、複雑な思いだ」という。
京都市内の受給者から「同じ目的の補助金なのに、市か府の支給の違いで、対応が異なるのは不公平だ」など不満の声が出始めている。
テーマ : あほあほニュース - ジャンル : ニュース