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「むなしい」「米国だらしない」拉致被害者家族ら失望
平成20年10月12日 9時17分 朝日新聞


 米政府が、北朝鮮のテロ支援国家指定の正式解除に踏み切った。拉致被害者家族会は、日本政府の対北朝鮮制裁と並んで、拉致問題解決への「圧力」と位置づけていた。メンバーたちは、失望の色を隠さなかった。

 家族会の飯塚繁雄代表(70)は、指定解除の手続きとして米政府が議会に解除の意向を通知した直後の7月、シーファー駐日大使に直接、正式解除の条件に拉致問題の進展を加えて欲しいと要望した。「ショックだ。長年運動していても、手の届かないところで物事が決まり、むなしさを感じる」

 拉致問題に進展がないことなどを理由に、日本政府は10日に制裁措置の半年間延長を閣議決定したばかりだ。「日本の制裁の効果が薄れないか心配だ。米国がどういう判断で指定解除の決断に至ったのかを知りたい」

 増元照明事務局長(53)は自身のホームページで、米国大使館に解除反対を求めるはがきを送ろうと呼びかけてきた。「譲歩、譲歩を重ねる米国もだらしない。核申告を厳密に検証しないで指定解除するというのなら、同盟国の我が国にとっても裏切りだ。我々の意思を北朝鮮に示すためにも、今後、次期米政権に働きかけていくことを考えたい」と語った。

 福井県小浜市の拉致被害者地村保志さん(53)の父親、保さん(81)は11日も、民間団体が拉致の疑いがあると指摘している特定失踪(しっそう)者の問題の全面解決を求める署名活動に参加した。「北朝鮮は何をするかわからない国家。米国はもう少し警戒すべきで、指定解除は心外だ。米国には北の資源目当ての魂胆もあるのかも知れない。日本の拉致問題は約束した再調査も含め、全く進展していない。北に対してはあくまで制裁と圧力しかない」などと話した。

 一方、家族会前代表の横田滋さん(75)は「拉致問題は基本的に日朝2国間の問題。今回の米国のテロ指定解除は残念だが、やむを得ないことでもある。今後は日本が独自に拉致解決への方法を探り、努力していくべきだ。北朝鮮の再調査委員会の立ち上げが遅れていることもあり、日本政府は北朝鮮への制裁強化なども含めて拉致問題解決への様々な方策を進めてほしい」と要望した。

テーマ : 北朝鮮問題 - ジャンル : 政治・経済

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